« 『格安エアラインで世界一周』の感想 | トップページ | 『カツ婚! 恋に喝! 篇』 »

2013年6月26日

都議選における民主党惨敗、そしてゆかりん党構想

今回 (2013年6月) の都議選で、民主党が惨敗した。これに関わって、書きたいことがいくつかある。

この選挙制度も死票が多い

東京都選挙管理委員会によると、今回の都議選での各党得票率と議席数は以下の通り。

自由民主党36.04%59議席
公明党14.10%23議席
日本共産党13.61%17議席
民主党15.24%15議席
みんなの党6.87%7議席
東京・生活者ネットワーク2.08%3議席
日本維新の会8.25%2議席
(参考) 社会民主党0.29%0議席

民主党の得票率は第2位なのに、議席数は第4位。選挙制度がわざわざ死票を増大させている。これっておかしくないだろうか。

「私は○○地域 (選挙区) に住んでいる△△党支持者です」って人がいるとする。この人は、基本的に○○地域の△△党の候補者に投票するだろう。でも、この候補者が当選できない場合、この人にとっては「○○地域だが△△党ではない候補者」と「○○地域ではないが△△党の候補者」のどっちに当選して欲しいと感じるだろうか。前者なら、有権者にとっては政党よりも地域が大事ということだから、死票が大量に発生してでも小選挙区制にするとよい。後者なら、有権者にとっては地域よりも政党が大事と言うことだから、死票を極力少なくするために大選挙区制がよい。

私は後者だ。恐らく殆どの国民も後者だろう。私は、各種の議会で数の論理がもっと幅を利かせることになってでも、死票を極力少なくする選挙制度を支持する。それこそが民主主義ではないか。

政党の復活と末路

数年前の国政選挙で民主党が圧勝するより更に前、小泉元首相が、このままでは自由民主党は永遠に与党に復帰できなくなる、というようなことを発言していたと思う。事実、この頃の自由民主党は、選挙制度に助けられ、他党と連立して、何とか与党の座にしがみついている状態であり、得票率はとっくに民主党が上回っていた。そして、民主党への政権交代は時間の問題であった。

しかし現在は、国政でも地方選でも非常に多くの議席を獲得している。これは、復活と呼んでもよいだろう。

では、どんな政党でも、どんなに危機的な状況に陥っても、復活は可能だろうか。私には、そうは思えない。ここでは、社会民主党を題材としたい。

社会民主党は、55年体制の一翼を担った社会党の本流の後継政党である (異論はあるかも知れないが、私はそう認識している)。与党になったこともあるし、首相 (村山富市) すら輩出している。それほどの政党が、現在は衆議院に2議席を持つだけであり、都議会ではもう10年以上議席を持っていない。当時の社会党 (特に1970年代やその前後) を知る人は、今の社会民主党の状態を予測できただろうか。社会民主党の人には申し訳ない表現だが、これは政党の末路と言ってもいいような気がする。(私の分析だが、自社さ連立によって、それまでの軸となっていた主張を捨ててしまったことが、衰退の発端である気がする。)

でも、国政選挙や都議選で毎回それなりに候補者を立てられるだけまだましだ。社会民主党が旧社会党の軸となっていた主張を捨てた時、その軸を重視することで結成された (社会民主党から抜けてできた) のが、新社会党だ。だが、国政で議席がないどころか、候補者もほぼ見かけない。さすがにここまで党勢が弱くなってしまったら、国政での躍進はもう難しいだろう。どこまで信用して良い情報なのが分からないが、Wikipedia の記述を読むと悲しくなってくるほどだ (私は支持者ではない)。

左派政党の衰退ばかり取り上げたが、「じゃあ左派政党全体の危機なのか」というと、そうでもない。今回の都議選で、日本共産党は議席を倍以上に増やしている。では、日本共産党と、10年以上も議席が取れない社会民主党との間には、一体どこに分水嶺があったのだろうか。詳しい分析は、専門家 (や後年の歴史家) に任せたいが、専門家ではない私は「確かな野党」という方針がその差異として思い付く。

あー、古い時代を知っている人に対して主張しておきたいことがある。55年体制の頃は「保守」と「革新」なんて分類がされていたが、今の日本共産党は、「超」がつくくらいの保守政党だ。自由民主党以上に保守派だ。竹島や尖閣諸島に限らず、北方領土なんか千島列島全てに対して領有権を主張しているし (主要政党の中では最大範囲の領有権主張)、北朝鮮とも中国共産党ともソ連時代のソ連共産党とも大変仲が悪い (中国共産党との断絶はもう終わっていたかも知れない)。今の時代の革新政党と言えば、日本維新の会あたりの方が近い。いや、革新政党であることと、東側諸国と仲がいいこととは、今では結びつかないのだ。ある意味、面白い時代になったと思う。

もしゆかり王国が政党を作ったら…

最後に、ネタ話題。「【王国民】絶対に売りきれないとされた16500個の『ゆかりんねんどろいど』が完売 #yukarin」を読んで思ったのだが、もし王国民が政党を作ったら、参議院の比例代表で1議席くらい取れるんじゃないだろうか。まあ、もちろん冗談だが、

グッスマ側が「完売などありえない」と満を持して用意した5500個という難攻不落のゆかりんねんどろいどを、三日間全て、それも各日物販開始2時間以内で捌いてしまうという… またひとつ王国民は伝説を作ってしまった

などという記述を読むと、つい妄想せずにはいられない。ちょっと考察してみよう。

現在の日本の政党を、選挙戦略の観点で以下の4種類に分類する (強引な分類・説明だが、わかりやすさのためなので勘弁して欲しい)。

  • 自民型 … 党員数が充分じゃなくても、財界を利用して票を得る。party 券を売りさばいたり、各社の従業員を集会に半強制動員させたり (実例を身近な人数人から聞いている)。浮動票を得やすい。
  • 民主型 … 組合を利用して票を得る。浮動票を得やすい。
  • 公明・共産型 … 党員を利用して票を得る。浮動票を得にくい。
  • 維新型 … 求心力が非常に強い人物を頭に据えて票を得る。浮動票を大変得やすいが、失う時の落差も大きい。

ゆかりん本人が党首になるから、維新型。それに加えて、王国民の忠誠度の高さは選挙活動で大きな力になるだろうから、公明・共産型にもなる。選挙資金? そんなものは王国民の献金で充分に賄えるだろう。それどころか、本当に政党要件を満たしたら、王国民の献金は確定申告で控除対象となる (しかも税額控除すら選べる)。うわ、王国民なら限度額いっぱいいっぱいまで献金するだろうなぁ。どれだけの額が集まることやら。

直近の参議院選挙では、110万票~120万票くらい集めれば1議席になる水準だった。日本全国の王国民がそこまでいるとは思えないが、それでも軽度の愛好者まで含め、彼らが必死に布教活動を行えば、もしかしたら届くかも。親しい声優が応援演説に駆けつけたり、政見放送が animation だったりしたら…豪華だろうなぁ。

あ、もちろん、当選してしまったら、国会の会期中はゆかりんの仕事が減ってしまうので、実際にはどうやっても実現しない…はず。

|

« 『格安エアラインで世界一周』の感想 | トップページ | 『カツ婚! 恋に喝! 篇』 »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 都議選における民主党惨敗、そしてゆかりん党構想:

« 『格安エアラインで世界一周』の感想 | トップページ | 『カツ婚! 恋に喝! 篇』 »