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2011年6月29日

JR の乗車券類の中身

同僚との話題に挙がったので、以下、JR の乗車券類の中身の整理。


JR 東海が作った「きっぷの組合わせ」なる説明がある。

車種 普通車 グリーン車 グランクラス 寝台車
列車等 指定席 自由席 指定席 自由席 指定席 A寝台 B寝台
新幹線 指定席
特急券
自由席
特急券
特急券・
指定席
グリーン券
─── 特急券・
指定席
グリーン券
─── ───
在来線 特急 指定席
特急券
自由席
特急券
特急券・
指定席
グリーン券
─── ─── 特急券・
A寝台券
特急券・
B寝台券
急行 急行券・
指定席券
急行券 急行券・
指定席
グリーン券
急行券・
自由席
グリーン券
─── 急行券・
A寝台券
急行券・
B寝台券
快速・普通 指定席券 (乗車券のみ) 普通列車用
指定席
グリーン券
普通列車用
自由席
グリーン券
─── ─── ───

何らかの列車に乗ろうとしている人がこの表を見れば、自分が必要とする乗車券類が何なのか分かる。しかし、全体としてはあまりわかりやすくない。


その原因は、それぞれの乗車券類がどういう成分を持っているのか、この表では明示されていないことにある。なので、まずはここにその成分を記す (用語は主に私の造語であり、公式のものではない)。

  • 運送成分 … 出発駅から目的駅まで運送する運賃を支払って契約。「乗車券」がこの成分を持つ。目的駅まで運送出来なかった場合、払い戻しの対象となる。
  • 速達成分 … ある区間を一定の時間内に運送する料金 (急行料金・特急料金) を支払って契約。「急行券」「特急券」「自由席特急券」がこの成分を持つ。2時間以上遅延すると払い戻しの対象となる。
  • 設備成分 … ある区間で優等な設備を利用する料金を支払って契約。「グリーン券」「寝台券」がこの成分を持つ。故障などでその設備が利用できなかった場合に払い戻しの対象となる。
  • 座席確保成分 … ある区間で座席 (寝台を含む) が確保される料金を支払って契約。「指定席券」「特急券」がこの成分を持つ。この成分が単独で払い戻しの対象となる事例は聞いたことがない。

そして、それぞれの成分を必要に応じて揃えることで、目的の旅行ができるようになる。

気をつけるべきは、これらの成分と乗車券類は必ずしも1対1に対応していないこと。特に紛らわしいのが「特急券」である。特急券は、「自由席特急券」や「立席特急券」でない限り、速達成分と座席確保成分の両方を持つ。それなら「指定席特急券」という名称をつける方がわかりやすいのだが、残念ながら、特急券は指定席が標準だという思想により、単に「特急券」と呼ぶ。同様に、寝台券は設備成分と座席確保成分を含む (つまり、自由席寝台などは存在しない)。

そんなわけで、券面だけを見て「この乗車券類にはこの成分が含まれている」と判断できるようになるには、少々の知識が必要だ。逆に、この知識があれば、先ほどの表を簡単に暗唱することが出来る。どうして JR はもっとわかりやすく説明しないのか、理解に苦しむ。

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2011年6月22日

その区間の乗車券が欲しいんじゃない、その区間に乗れる最も安い乗車券が欲しいんだ

分かりにくい題目だが、「ある区間の乗車券」と「ある区間に乗れる最も安い乗車券」は同じとは限らない、というお話。

私が小学生や中学生の頃、自宅の最寄り駅は琴似であった。父の実家の (実質的な) 最寄り駅は名寄であった。私は、何度か急行「なよろ」に乗って父の実家へ行った。

名寄までの距離は 200km を超えているので、「琴似」発ではなく「札幌市内」発の乗車券となる。「札幌市内→名寄」の距離は 216.8km、運賃計算キロは 220.6km、運賃は4200円。名寄駅があと 600m 札幌駅に近ければ、運賃は3880円で済んだのに、この 600m のために320円を払っている、という事実を知った時は、かなり衝撃を受けた。

その時の私は考えた。「そうだ、1つ前の駅 (東風連) で一旦下車して、また乗車すればいい」と。その後、この距離の乗車券であれば、「札幌市内→東風連」の乗車券で名寄まで乗り越しても、差額の320円ではなく「東風連→名寄」の200円だけ払えばいい、という事を知り、実際に1度実行したことがある。120円の節約だ。

数年前、bunkatsu.info なる site を見つけた。ここでは、乗車券をどのように分割すると最も安くなるか、自動で計算してくれる。琴似から名寄までは、何と5分割することで340円も安くなるものだったらしい。

話が逸れてしまった。何が言いたいかというと、、「ある区間の乗車券」と「ある区間に乗れる最も安い乗車券」は同じとは限らない、ということだ。実は、乗車変更が絡むともっと話が複雑になる。いずれ、書く機会があったら書きたい。

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2011年6月21日

乗車券・改札機に関する備忘録

単なる備忘録。乗車券や改札機に興味がない人は無視を。

  • 「琴似→260円区間 (平和まで)」「平和→新千歳空港」の2枚の乗車券で JR 琴似駅から乗車し、新千歳空港駅の精算機にこの2枚を順に投入してみたところ、弾かれて有人改札へ誘導された。たった1例での推測は危険だが、JR 北海道の精算機は2枚の乗車券は受け付けないものと思われる。
  • 「関西空港→富木」「富木→鶴橋」「近鉄260円区間回数券」の3枚を、鶴橋駅の JR→近鉄 改札機に同時投入してみたところ、無事に改札できた。関西の改札機はかなり優秀なようだ。
  • 地下鉄では「回数カード」なるものがあり、3000円で3300円分の利用が可能。天王寺→長田 は地下鉄270円区間、長田→新石切は近鉄260円区間。残額210円の「回数カード」で天王寺駅から入場し、新石切駅の精算機で地下鉄区間の不足分60円の支払いのために「回数カード」を挿入したところ、ちゃんと清算できた。新石切駅は近鉄の駅なのだから原則から言えば地下鉄の「回数カード」が使えないものだと思い込んでいたが、そうではなかった。

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2011年6月14日

「難問・奇問を出すと誰かが解決してくれるスレ」が興味深い

難問・奇問を出すと誰かが解決してくれるスレ」というものを見つけた。出題も回答も、(別の意味で) 興味深かった。

あなたは電車の運転手で、時速100kmのスピードで走っている。
あなたの行く手に5人の労働者がいることに気づいて、電車を止めようとするが、
ブレーキが効かない。このまま進めば5人とも死んでしまう。
しかしあなたは脇にそれる線路、「待避線」があることに気づく。
だがそこにも、労働者が一人いる。
ブレーキは効かないがハンドルは効くので、ハンドルを切ってわきの線路に入れば、
1人は殺してしまうけれども、5人は助けることができる。
どちらを助けるのが正しい行いか?

電車に「ハンドル」? それは一体何? 所謂自動車の「ハンドル」と同じもの (steering wheel) を意味しているなら、そんなものは電車に存在しない。電車に限らず、全ての列車は、本線と待避線のどちらに進入するかを自分で選ぶことはできない。

仮に、分岐器切り替えを電車内から無線で行うことができ、そのための機械を「ハンドル」と呼んでいることにしても、時速 100km で待避線に入ることは危険だ。待避線というくらいだから、恐らく片開き分岐器だろう。だとすると、よほど曲率半径が大きいもの (番数が大きいもの) を使っていない限り、時速 100km で進入したら脱線してしまうだろう。

「変な質問だなぁ」と思ったら、元々は電車ではなく自動車であったようだ。MT 車なら、clutch 踏む→1速落とす→accelerator 踏んで回転数を合わせる→clutch 繋ぐ、を繰り返すことで、少々は減速できるはず (しかし私はそこまで運転がうまくないので、回転数はあまり合わせられない)。

…まあ、出題者の意図を汲んでいない話になってしまったので、意図に焦点を合わせると、そもそも自明な正義などないということなどは多くの人が大学生くらいまでに学ぶことなので、この Harvard 白熱教室が大々的に取りあげられること自体が不思議だ。あ、待てよ、これは大学生向けの講義か。ならいいか。


久々にクラスメイトが集まった同窓会。
AさんとBさんが女同士で子育ての大変さについて
話していたときに、ふとAさんはBさんに尋ねました。
「そういえばあなたの3人の子供って何歳になるの?」
AさんもBさんもクイズ好きだったので、Bさんは
ちょっと機転を利かせて、
「三人の年齢を掛け算すると72になって、足し算すると今日の
日付になるわね」と答えました。
Aさんはちょっと考えた後、
「それじゃあまだ情報が足りないわ」と言いました。
「一番上の子はチョコレートが好きなの」
とBさんが言ったので、Aさんは子供達の歳がわかりました。
さて、子供達の年齢はそれぞれ何歳でしょう。

この問題に対応した解説があった。そこには、「〔前略〕ここで最後のヒント「一番上の子はチョコレートが好き」から、一番年上が存在することになります。よって6,6,2の組み合わせではないことが分かりますね。」と書いてあるが、これはおかしい。双子だろうと三つ子だろうと、「一番上の子」は存在する (wikipedia による説明)。なので、やはり情報が足りない。

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2011年6月 8日

あなたは「チョコレートクッキー」

様々な web pages を見ていたら、「チョコレートクッキー」といういい話があった。以下、全文引用。

年老いた男性が、死の床に横たわっていた。
余命数時間しかない彼は、突然、チョコレートクッキーの匂いに気付いた。

彼は、チョコレートクッキーがこの世の何よりも好きだった。

最後の力を振りしぼり、ベッドから出て、部屋を横切り階段まで向かった。
そして階段を下り、台所の中へ入っていった。

そこでは、彼の妻がチョコレートクッキーを焼いていた。
つまみ食いをしようと手を伸ばすと、妻が手にした木製スプーンで手の甲をピシャっと叩かれた。

「取っちゃダメよ!」彼女は言った。
「葬式用なんだから!」

あなたの両親・祖父母はまだ存命だろうか。そうだとしたら、彼らにとってあなたは「チョコレートクッキー」だ。チョコレートクッキーを焼くって事は、つまりあなたが両親・祖父母のもとへ行く時間を作るってことだ。あなたは、チョコレートクッキーを彼らの存命中に渡してあげたいだろうか。それとも、手の甲をピシャッと叩いてでも葬式用に取っておきたいだろうか。

チョコレートクッキーなんて、機会があれば何度でも作れる。それでも葬式用に取っておきたい人がいたら、私は何も言うまい。

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2011年6月 7日

阪神競馬場に行ってきた

日曜の朝、少し変な夢を見た。寝台列車が停まるような大きな駅で、馬券を買うために並んでいた、という夢。朝起きて「これは、寝台列車に乗りたい、競馬場に行きたい、という2つの欲求が混じった夢だ」と判断し、妻にそう話した。

妻は即座に「競馬場に行ってきたら?」と言ってくれた。良い機会だったので、息子を連れて行ってきた。関西で競馬場に行くのは5年ぶりくらい、阪神競馬場は初体験。

出発直前に、13:45 からゴセイジャーの見世物があることを知った。だが、昼頃までだらだらしていたため、急いで行っても間に合わない。諦めて、のんびり行くこととした。

さすがは中央4場のうちの1つ、見た感じの競馬場 (建物) の大きさが札幌競馬場などとは違う。そして、この懐かしい匂い、心地よい空間。到着時は第11競走の発走少し前で、入場料が不要だった。第11競走だけ見て、最終競走の paddock を見て馬券を買い、後は子ども向けの広場へと向かった。17時近くまでそこで遊んでいたので、結局最終競走を見ることもなかったのだが、息子がかなり楽しんでいたので、まあ良しとしよう。

帰宅して、最終競走の馬券が当たっていたことを知った。2枚買った単勝のうちの1枚。私の相馬眼は、一応は衰えていないようだ。ただ、馬連が全て外れたので、全体としては損失180円。あぁ。

息子が喜んでいたので、それなりの頻度で連れて行きたいと思う。ただ、乗り継ぎが多いのと、仁川駅からの距離があるのが難点だ。この点、札幌競馬場は結構恵まれている。桑園駅や二十四軒駅から無料連絡 bus に乗れば、入場券売り場のすぐ目の前で下車できる。札幌駅からでも 2.5km、大人なら充分歩ける距離だ。中央競馬10場の中では都心駅から最も近い競馬場である気がするが、どうなんだろう。小倉や福島は行ったことがないから分からない。


ふと思い付いて、各競馬場からその街の中心駅 (競馬場に市町村名が入っている場合はその駅、ない場合はこちらで勝手に指定) を調べてみた。ついでに、その街の人口も調べ、「人口が多いほど都心に競馬場を作ることは難しいだろう」という勝手な仮定の下に、人口を距離で割って、「競馬場の近さ」係数という値を定義し、算出してみた。

競馬場名距離都市名人口係数
札幌2.5札幌市189737775
函館5.1函館市2817705
新潟12.2新潟市8119916
福島2.7福島市29181810
中山4.3船橋市60915714
東京28.1東京特別区894734331
中京17.2名古屋市226440813
京都10.5京都市147352314
阪神17.4大阪市266545815
小倉5北九州市97635219

こうしてみると、札幌競馬場は確かに恵まれているが、それ以上に東京競馬場がすごいなぁ。あれだけの人口がいるのに東京駅からたったの 28.1km だ、と言うことが出来る。しまった、1桁間違った。やっぱり、札幌競馬場こそが「競馬場の近さ」係数最大だ。

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2011年6月 5日

こんな小説を書きたい

私が昔から構想している、こんな小説を書きたい。


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2011年6月 1日

「頼れる仲間プルト君」…原発推進派による誤誘導

放射線・放射能・放射性物質の違いについて、この blog で書いたり、ある ML で発言したりしているが、それでも未だに放射能と放射性物質の違いを理解しないまま反原発の文章を書いている人が知人にもいて、ちょっと悲しくなっている (「放射能漏れ」などという言葉を使っている人の大部分はちゃんと理解していない)。原発反対派の人は、いい加減、ちゃんと学んで正しいことを書いてもらいたい。

しかし今回は、原発推進派による誤った広報の話。「プルトニウム物語 頼れる仲間プルト君」という広報動画があったらしい。Youtube などで「頼れる仲間プルト君」と検索すると出てくる。この中身がどうにもひどい。以下、鍵括弧内は広報動画での台詞、「…」の後は私の感想。

  • 「〔一般の原発のプルトニウムの濃度は 70% 程度だから〕これで原子爆弾を作るのは非常に困難です」…じゃあどうやって作るのか。原爆に必要な材料を得るために最も都合がよい手段が原発、ではなかったのか。
  • 「プルトニウムは、貯蔵中も輸送中もとても厳重に管理され、防護されていますから、それを盗んだり、奪ったりするのは、到底不可能なことです」…広報動画では、3人組の悪人しか出てこないが、実際にはもっと巨大な組織 (とりわけ素行が悪い国家) が襲ってくることを想定すべきだろう。
  • 「このα線は、紙1枚でも遮ることができる放射線ですが〔後略〕」…この「紙1枚でも」という表現、まるで「影響は小さいよ」とでも言いたいように聞こえるが、それは逆だろう。質量があるからこそ紙1枚で遮れるのであり、だからこそ (内部被爆の際に) 被害が大きくなる。
  • 「飲み込まれて胃や腸に入った場合も、殆どが排泄されて体の外に出てしまいます」…それはそうかもしれないが、飲み込んでから数秒で排泄されるわけでもなく、数時間体内に滞留している間にどれだけ被曝するのか (そしてごく一部取り込まれた分がどれだけ影響を及ぼすのか) が問題だ。
  • 「万一水と一緒に飲み込まれてしまっても〔後略〕」…この広報動画の最大の問題場面。あれだけの量を飲んでしまったら、核分裂物質として考えても、重金属として考えても、非常にまずい。(実は、この場面の数分前にもプルトニウムを飲む画が出てくるのだが、そっちはもっと量が多い。体内で臨界に達するんじゃないか、と思える量を飲んでいる。)
  • 「これからずっと、長い間にわたって、尽きることのないエネルギーをお送りする、頼りになる仲間なのです」…尽きることがないだなんて、宇宙の摂理に反してないだろうか。核燃料だって有限だし、実用化できても何百年後か何万年後かには残りを気にすることになるはず。

今までは、「原発反対派の人の多くは物事をちゃんと理解しないまま他人を誤誘導する文章を量産しているから信用ならないなぁ、それに対して原発推進派はちゃんと分かっている人の率が多いなぁ」と感じていたのだが、この広報動画を見て考えが変わった。こんなむちゃくちゃな広報動画を作っているようでは、原発への信頼が得られない (原発推進派の主張が信用されない) わけだ。「世界から抗議を受けて」一応は絶版になっているようだが、これは、絶版にすれば許される程度のものじゃないと思う。


いや、まてよ、原子力政策の責任者が、この動画の登場人物が飲んだ量と同じ分だけプルトニウムを飲んで見せてくれたら、逆にこの広報動画を良いものと評価できる。中ジョッキ6杯だとして 2.5リットル、重量換算するとプルトニウム 50kg くらいだろうか。うーん、やっぱり胃の中で臨界に達しそうな気がする…。

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