« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »

2006年9月18日

あなたは分水嶺の上かも (国民年金)

詳しい人があまり多くないためか、何度も新聞などで取り上げられる国民年金制度。控除などが複雑な所得税・住民税なんかに比べれば非常に単純なんだけど、大部分の人はちゃんと分かってない (いや、そういう私だってある程度以上は分かってないのだが)。だけど、知っているのと知らないのとで支給額にかなりの差が出たりする。以下、架空の事例をもとに、ちょっと考えてみたい。

まず、国民年金 (基礎年金) の給付には「老齢年金」「障害年金」「遺族年金」の3種類がある。とりあえず遺族年金は脇に置いておくとして、老齢年金と障害年金について比べてみたい (以下は概要)。

老齢年金障害年金
受給資格保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が25年以上であること保険料納付済期間 (保険料免除期間を含む) が加入期間の 2/3 以上ある者の障害
受給金額 (2006年度)40年間 (480ヶ月間) 満額納付なら年額792100円 (月額66008円)、未納期間があればそれに比例して減額、全額免除期間は 1/3 の納入として計算納付期間に関わらず、障害1級なら年額990125円 (月額82510円)

以上を見て分かるように、もし老齢年金と障害年金のどちらかを選べる立場にいるなら、未納期間によって支給金額が減額される老齢年金よりも、受給資格さえあれば満額 (しかも障害1級なら老齢年金の満額より上) もらえる障害年金の方が明らかに良い (言うまでもないが、老齢年金と障害年金の両方をもらうことはできない)。還暦を過ぎれば体に障害が出てくる人も少なくないので、この違いが影響する人もかなりの人数になるだろう。

ここで、老齢年金と障害年金の受給資格に差があることに注目してほしい。(仮に障害があるとして) 老齢年金をもらう資格はあっても障害年金をもらう資格がない、という人も出てくる。最も極端な例を考えてみよう。X さんは、20歳になってからしばらくは、年金保険料を払わず、免除手続きもしていなかった。33歳5ヶ月のときに全額免除の手続きをし、そのまま60歳となった。その間、26年7ヶ月 (319ヶ月)。免除期間だけで25年以上あるので、老齢年金の受給資格はあり、その受給金額は年額175472円 (月額14622円)。この X さん、もし身体障害者になっても障害年金はもらえない。加入期間40年間 (480ヶ月間) に対して、納付・免除期間が 480*2/3 の320ヶ月間に満たないからである。

しかし、過去に未納期間がある人は、60歳になってからも任意加入すること (年金保険料を納付すること) ができる。X さんは、60歳になってからたったの1ヶ月任意加入するだけで、身体障害者になったときの受給資格を得ることができたわけだ。2006年度の国民年金保険料は13860円。これを収めるだけで、もし障害1級だったら受給金額は年額990125円 (月額82510円) になったというわけだ。受給金額に約5.6倍の差。しかもこの差は一生続く (だけでなく、老齢年金は原則65歳からだが障害年金は認定された時点から)。これは大きい。

問題はここから。この X さんは、60歳になったときに「あと1ヶ月任意加入するだけで、身体障害者になった時の年金受給額が5.6倍も違う」ということを認識できるだろうか。X さんが年金制度に詳しければ、ちゃんと調べて自分で認識できるだろう。しかし、多くの人はそうではない。自分が分水嶺の上にいること、今ほんのちょっとの行動を起こすかどうかでその後の一生がとても大きく左右されてしまうこと、そういうことも知らずに生きていくことになる。

こういうことは、可能であれば行政機構が親切に知らせてあげればいいのだが、こんなことを人手でやっていたら手間がかかってしまう。頭が固い人はここで思考を止めて「だからそんな親切なお知らせを送ることなんでできはしない」と言うだろう。でもこんなこと、data さえ揃っていれば PC を使って一発作業なのだ。

頭の固い人は PC のこんな活用法とか思いもつかないんだろうな。有用な道具なんだから、人間の幸福のために役立てればいいんだけど、世の中には物分りが悪い人がいて意味もなく抵抗したりするから、難しいものだ。

この blog を読んでいる皆さん、自衛のために、今すぐ「年金加入記録照会・年金見込額試算・年金個人情報提供サービス」(無料) なるものに申し込んで自分の納入状況を確かめてほしい。無知の結果がどういうことになるか、先ほどの X さんの架空の例でよく分かったと思う。行動の第1歩は把握することから。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ガトキンクエスト

1日にいくつもの記事を書くことはあまり好まないのだが、書き残しておきたいことがいくつもあるので、今日は書こうと思う。

北海道出張のついでに、ちょっと札幌の実家に帰省した。昨年結婚式を挙げた Gateaux Kingdom (ガトーキングダム) から結婚1周年記念の夕食への招待状を受け取っていたので、私よりちょっと遅れて札幌にやってきた妻と一緒に Gateaux Kingdom に泊まった。そこでは、子ども向けに「ガトキンクエスト」なる次のような企画が行われていた (時間がなくて私は参加していないので、分かる範囲のみ)。

  • 参加者は1組300円の参加料を払い、地図 (館内地図に色々書き加えたものらしい) を受け取る。
  • 参加には携帯電話が必要。館内いたるところに挿絵と QR code (及び URL) つきの貼り紙があり、携帯電話でその URL を開き、そこに書かれている言葉を元に冒険していく。
  • 光の祠、水の祠、土の祠、森の祠、人の祠、という5つの祠 (館内に挿絵つきで貼り出されている) を探し出し、その謎を解いて石版を手に入れる。

最初、この「ガトキンクエスト」の貼り紙を見たとき、小学校低学年くらいの子どもを対象とした単純な企画だと思い込んでいた。しかし帰宅後、興味が残っていたので、貼り紙の URL のうち覚えていたものを開いてみたら、なかなか凝っていると感じた。ぜひ企画者と話をしてみたいものだ。

うーん、うまく作られた企画だ、ということを伝えたいのだが、ネタバレになる面もあるので書けないのがもどかしい。「ガトキンクエスト」の URL 自体は Google で検索しても出てこないからここに書くわけにもいかないし、そもそも PC で「ガトキンクエスト」の URL を開いても弾かれる (UserAgent が携帯電話じゃないと先に進めない) ようになっているから、主催者は URL を知られたくないだろうし。

少なくとも中学生くらいまでの子どもなら充分楽しめると思う企画だと思われる (いやいや、大人でも充分楽しめるだろう)。もし Gateaux Kingdom に泊まる機会が近いうちにあるのなら、ぜひやってみてほしい (そして感想を教えてほしい)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月 8日

Vodafone から WILLCOM へ

これまで8年半使い続けてきた Vodafone だが、これを解約し、2年半前から平行して使っている WILLCOM に一本化することにした。理由は単純、2台分の維持費を払うのがもったいなくなってきたから。

電話番号の変更は、知り合いに連絡すればいいことなのだが、海外の知り合い (特にウズベキスタンなど) にはなかなか連絡がしにくいため、今まで一本化してこなかった。しかし、就職してから今までの2年半の間、海外からの着信は殆どなかったので、海外への電話番号変更の通知なしに変更してももう大丈夫だろうと思われる。

因みに私は「つなぎ放題」、最近 WILLCOM を使い始めた妻は「WILLCOM 定額プラン」なので、妻から私への通話は無料だが、私から妻への通話は有料である。だから、私は常に電話を待つ立場だ。

私の古い (Vodafone の) 電話番号を知っている方へ。私の古い電話番号を11桁の数値とみなし、そこから 1964062504 を減ずると、新しい電話番号となる。近いうちに殆どの知人に e-mail で伝えようと思っているのだが、現在、職場の e-mail address に spam が頻繁に (多い時は1時間に3通くらいの割合で) 届くようになっているため、変更して同時に連絡しようと考えているところだ。

そうそう、私が WILLCOM に一本化すると同時に、皆さんにも WILLCOM を勧めたい。data 通信をするのなら、どう考えても WILLCOM が得だ (とまでは言い切れないが、たいていの場合は得だ)。この件はいずれ blog にも書くかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年9月 1日

大都市と地方都市

先月の東京出張で、taxi に乗った。そのときに気づいたこと。

  • 乗車時に運転手がハキハキと挨拶する
  • 運賃の計算方法が細かく掲示されている
  • 車椅子の客への説明が掲示されている
  • 宣伝用 leaflets が置いてある
  • 「後部座席でもシートベルトをお締め下さい」という旨の掲示があり、実際に装着できる状態となっている
  • 助手席前に、運転手の名前だけでなく「何年間無事故無違反か」を表す数値がデカデカと掲示されている

他にも気づいた点があったはずだが、とりあえず今思い出せるだけでもこれだけある。振り返って、関西の taxi はどうか。ここまで徹底した taxi は見たことがない。東京のこの会社が関西に進出してきたら、関西の会社は勝負できるだろうか。

今、北海道のある地方都市に出張してきている。この街に出張してくるたびに1~2度 taxi に乗る機会がある。その特徴は以下の通り (全ての taxi がこうだ、というわけではない)。

  • 客に対して愛想が悪い
  • blinker (ウィンカー) も出さずに車線変更する
  • 「私は制限速度を守ります」といった旨の掲示が車内にあるが、実際には全然守られていない
  • 運転が全体に荒く、赤信号などで止まる時には衝撃がある
  • 車内が煙草臭い
  • 売り上げ管理がしっかり行われているのか不安 (ある運転手は私へのお釣りを胸の pocket から出してきた)

うーん、やっぱり競争が激しければ激しいほど質がよくなるのだろうか。

もう1点。関西で金券ショップに行くと、「大阪←→山科」の回数券は必ず「大阪←→京都」と「京都←→山科」とに分けて売られている。理由は簡単、その方が安いから (「大阪←→京都」は阪急や京阪と競合しているため運賃が極端に安い)。

一方、札幌。JR 札幌駅に最も近いと思われる金券ショップ「サンコスモ」の JR 券の売価表をみてみよう。「札幌←→新千歳空港」が1000円で売られている。定価の1040円よりも40円安いからそれだけでもありがたいが、実際には、「札幌←→恵庭」の回数券を580円で買い、新千歳空港駅の乗り越し精算で400円払う方が安い。関西の金券ショップならこういうことは見逃さないが、やはり札幌だからこういう売り方になっているのだろうか。興味深い。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2006年8月 | トップページ | 2006年10月 »